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刺身包丁

刺身包丁の一般的な長さ


刺身包丁には主に関西で使われていた正夫、正夫が関東に渡って名を変えた柳刃、関東で使われていた蛸引、ふぐ刺しをつくるのに用いられるふぐ引があります。正夫と柳刃は実質同じものですので、3種類ということになります。今では全国的に見て蛸引よりも柳刃が使われることも多く、職人の8割は柳刃とも言われています。

包丁の長さは刃渡りで見ますが、三寸五分から尺二までというのが一般的です。分は約15ミリ、寸は約30ミリ、尺は約300ミリです。よって約105ミリから約360ミリの刃渡りの包丁が作られているということになります。このうち刺身包丁と言われるものは七寸(210ミリ)、八寸(240ミリ)、九寸(270ミリ)一尺(300ミリ)、尺一(330ミリ)、尺二(360ミリ)です。一尺一寸や一尺二寸は尺一、尺二と表します。刺身包丁といえど刃渡り二尺以上のものというのは、特別な理由があって特注する以外ありえず、ポピュラーなものではありません。よって「尺一」のような言い回しで表現しても混同はありません。

このうちふぐ引きや蛸引は九寸以上になります。一般的な刺身包丁を指す柳刃と蛸引、ふぐ引の違いは形状や刃の薄さにあります。

切っ先が尖っている柳刃と平らな蛸引では、同じ刃先の長さを確保すると刃渡り自体が蛸引のほうが長くなることから、蛸引が九寸以上になると考えられます。またふぐ引などは関東において薄さが料理人の華を競うものになりますので、長さを必要とする包丁です。

この刃渡りの測り方ですが、種類によって「どこの部分を刃渡りとするか」が違います。切刃全体を刃渡りとして図っている包丁は、出刃、舟行出刃、身卸、鮭切、江戸型鰻などです。

口金から出ている部分の全てを刃渡りとするのは刺身、ふぐ引、蛸引、骨切、薄刃、菜切り、船行、三徳、洋包丁、ペティナイフなどです。

この刃渡りと銃刀法との関係を心配される方もいます。銃刀法違反に問われない刃渡り6センチ未満のもので包丁ではありえません。特にふぐ引ともなれば、小刀よりも刃渡りがあります。

所有している、もしくは持ち運んでいると「銃刀法違反に問われるのではないか」と危惧することもあるでしょう。しかし刃物は「正当な理由」があれば銃刀法違反に問われることはありません。

今購入した、今から料理に使う為に持っている、今から家に持ち帰るために運んでいるというのは正当な理由です。刃渡りに関係なく所有することはできますし、許可や申請が必要なものではありません。